仕事

無敵の仕事術

「人生やビジネスマンとしてのキャリア全体を壮大なドラマ、映画だと考えてみたならば、主人公は、往々にして若い時分の悩みや絶望がきっかけとなって、何かを掴んで大きく成長していくものなのだ。…
どうせ生きるなら、ドラマチックでありたい」(引用)

とくに若いうちは、大きな野望や目標を持っていても、仕事でやりたいことが出来なかったり、思うように仕事が進まないというようなことが多いのではないでしょうか。

そのような、若者たちに対して、
著者がこれまでの仕事や経営者としての経験をふまえて、仕事への捉え方、接し方、また成果の出し方について教えています。

著者のキャリアは壮大であり、ここまでのキャリアをお持ちの方は中々いないと思いますが、通常の仕事をしていく上でも参考になる要素が多々ありました。

ビジネスを成功に導く上で、キーワードとなるのが「共感」です。
競争が激しい時代においても、いかに他者へ感情移入し共感を生み出していくことが、困難から突破できる方法だと伝えています。
そこで、本書では「共感」を軸に以下の6つの視点で仕事に取り組むことを紹介しています。

1.Encounter
リアルな職場に身を置く
2.Empathize
感情移入して、他人事を自分事として捉える
3.Dive
リスクがある、恐い部分でも勇気を持って飛び込んでみる
4.Learn
仕事で成果を出すための、知識を身につける
5.Encourage
辛い状況でも一度飛び込んだら、諦めないで進んでいく
6.Celebrate
成果を出した自分を褒める

これらの軸で著者の3つの実体験をもとにビジネスを成功させるための考え方や進め方が紹介されています。

全体を通じて感じた事は、ビジネスで結果を残したい場合、若いうちは目の前の仕事に対し真摯に向き合うこと、他者を巻き込みチームで仕事を進めていく経験をしていくことと感じてます。(自分の経験含め)
そうすることで、周りが気づかないような部分に気付けたり、上司や同僚の見る目も変わっていくのではないかと思います。
単純かもしれませんが大切なことです。

非常に力強さと熱い思いが伝わる本です。
ストーリーは、会社経営がメインになってますが、ご自身の仕事に置き換えて考えても活用できる要素があるでしょう。

仕事に対してマンネリ化している方や、大きな成果を肌で感じたいと考えてる方は、本書を読んで仕事のやり方を捉え直してみるとよいと思います。

以下、タメになった部分をピックアップします。
・本当に組織を動かしたいと思ったならば、「組織」という何だか得体のしれないもの「全体」に働きかけても、それは徒労に終わるだろう。そうではなくて、それが十人の組織でも、百人の組織でも、最初から一人から丁寧に、しかも一人ずつ落としていくしかないのだ(P150)

・僕は、これまでいくつかの仕事で成果を挙げてきたと思っているが、そのときにとりわけ役に立ったのは、経験のないこと、現時点で何の手がかりもないことを、自分の力で調べて(勉強して)進んでいく力のようなものだった(P157)

・マイナスの想像と、実際に起こる現実の間を埋めるためには、現実を自分で確かめに行くしかない(P173)

・人間一度自信がつくと、不思議とより大きなリスクを取れるようになってくるもので、雪だるま式にどんどん大きな困難に向かっていけるようになるものだ(P183)

・「帰れる場所」を持っている人間を信用してはいけないということだ。帰れる場所がある人は、困難な状況に陥ったとき、必ずそちらに逃げ帰ってしまうからだ(P234)

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