仕事

ハイコンセプト

富を獲得していく人はどのような人か。

本書の刊行は、2005年とかなり昔になりますが、当時言われていたことは現在まさしく当てはまっております。
刊行から15年が経っていますが昔と比べてみると、外国への業務委託や単純業務の自動化などが増え、仕事で求められる要素が徐々に変わっていきました。
これから身につけなければならないスキルは、
「右脳を生かした全体的な思考能力」と「新しいものを発想していく能力」と伝えています。
上記を養う上で仕事においては、以下のような業務は避ける必要があります。
①よその国、特に途上国にできること
②コンピュータやロボットにできること
③反復性のあること
本書では、こうした仕事での成功、さらに生活において満足を得るために必要な要素(感性)として以下の6つが重要であると伝えています。
・デザイン
・物語
・調和
・共感
・遊び
・生きがい

6つの要素のうち、私が参考になった部分を紹介します。

◯デザイン
まず驚いたのはデザインでした。
それまで読んだ本の中では、デザインがビジネスに及ぼす影響について書かれたものは、どの本にもなかったので斬新でした。
ただし、言われてみると、
印象に残っているもの・リピートしたくなるものって結構デザインが影響していると感じます。
・お洒落なカフェ
・変わった形のペン
・可愛らしいコップ
・滑稽な形の時計
・かっこいい車
など、デザインが悪ければ購入意欲も下がるしまた使ってみようという気がおきません。
これを読んでからデザインの重要性を意識するようになりました。
普段の生活でもデザインが大きく影響を受けていることに気づきました。

◯物語
物語については、本書でお勧めしている自分史を作りました。

これを作ってよかったことは、自分が過去の出来事でなぜこれをしなかったか、出来なかったかといった部分を、その時の場面になって思い出して深く考えることでした。
その時は中々わからなくても考え続けるとふとした時に出てくることがあります。
こうやって自分史を作ることで、その時の感情や自分の大事にしている価値観や行動を把握することができます。
これは、仕事で大きな企画を立案する際にも、今の現状はどうか、なんでここができないのかなど状況把握するのに役立ちます。
◯調和
一つ一つの専門家であることは大切ですが、一つ一つのバラバラなものについて関連性を見つけて、新しいものを作り出す能力はさらに大切になります。
本書ではこれを「境界を越えられる人」と呼んでいます。
そのために必要な能力は、全体像をつかんで調和する能力です。
この能力を養う上で、私がたまにやっているのが、本書で書いている「雑誌売り場めぐり」です。
普段関わることのない分野の雑誌にも目を向けて、自分の仕事や生活との関連性を考えていきます。
こうすることで、自分の視野を少し広げることができます。
また、世の中には色んな価値観や生活があることにも気づき、自身の行動を広げるきっかけにもなりますね。
この他にもいろんなおすすめエクササイズがありますので、自分が良いと思ったことを実践すると良いです。
自身のオリジナルティ強化に役立つと思います。
最初は、えそういうことなの?て感じる部分がありましたが、
自分が触れたことない価値観ばかりなので実践してみると、なるほどと思うことが多かったです。
自分の強みがイマイチないと感じている方は、本書を読んで、1つでも多くのスキル構築に役立てていければと思います。
以下、タメになった部分をピックアップします。
・知識を持っていることよりも、多くの人の意見を聞いて自分の考えをまとめる能力、あるいは壁にぶつかったら、それを突破するアイデアと勇気を持った人のほうが貴重なのである(P17)
・物語の資質を高めるための最良の方法は、優れた物語を読むことだ(P200)
・以前は、一つの分野で専門知識を身につければ成功が保証されたが、現在は、まったく異なる領域の仕事を同等の自信をもってこなせる人が、多額の報酬を手にできる(P213)
・人生とは迷路を上を歩くのに似ている。そこでは旅すること自体が、目的なのだ(P336)

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