あなたは日々どのような気持ちで働いてますか。
「やりがいはなくお金を稼ぐためだけ」
「仕事はほどほどにしてプライベートを充実」など、働き方のスタンスは人それぞれだと思います。
個人的には、仕事に誇りをもって独立して稼ぐくらいの気持ちで仕事をしていくことは、一流のビジネスマンにとっては必要ではないかと思います。
仕事に対する意識が高い人と低い人の差は、決して狭まることはなく、年を重ねるほど広まっていくのが実態でしょう。
20代の頃はさほど変わらない差も、30半ばにもなれば役職・年収・態度・考え方などで、大きな開きが生まれていくはずです。
外資系など4つの企業勤めを経験し、現在は独立をしベンチャー支援に携わっている著者が経営者を支援してきた経験をふまえ、「起業家」マインドの必要性と仕事における意識について説明しています。「起業家」マインドは企業で働くにも必必須の時代であると伝えています。
ではなぜ、「起業家」マインドが必要か。
言われたことだけしかしていないサラリーマンでは今後生き延びるのが厳しくなること、企業はリソースがたくさんあるため自立心を持って取り組めばプラス要素がたくさんあることなど、今後変化するビジネス環境において生き抜いていく上で必須となる要素があるからです。
本書を読んで、ぜひやった方が良いと思ったのは、以下2点になります。
「上司のポジションのイメージを持つ」
事業責任者、少なくとも2つ上の上司の視座で仕事をする意識を持つことです。
例えば、新規で仕事を受注した時、担当者レベルの場合、今やらなければならないこと(伝票発注・関係組織とやりとり・稟議書作成・ミスのチェック・開始と終了日の把握 など)に意識が向けがちですが、これを事業責任者の目線で見た場合は、
・受注した金額はほんとに適正な額か、もう少し上げれる余地はないか
・とりかかるメンバーは今いる社員で対応出来るか、他組織から異動させるべきか、あるいは新しく新規で採用するべきか
・この業務が終わっても次につながるよう仕事を受注できるか
など、担当者に比べると明らかに視座が上で収益目線で見ていることに気づくと思います。
こうした、担当者の視点と上のポジションでの視点で物の見る習慣をつけていくと、若いうちから仕事を俯瞰してみることが出来るし、上の方と対等に会話をすることができるようになると思います。
「プロフェッショナルとしての覚悟を持つ」
プロサッカー選手やプロ野球選手などのスポーツ選手は、個人の成績やチームへの貢献がそのまま対価として給料を受け取ります。逆に、成果をあげられない場合は即刻クビということもあり得ます。
これがプロの世界の厳しさですが、一流のプロと呼ばれる人たちは、日々自己を磨き努力をし続けているからこそプロであり続けられます。
それと同じく、企業の勤め人もプロ意識を持って結果にシビアになり、日々邁進していく必要があります。
そのような意識で取り組んでいけば、他の人と比べ働き方も周りの評価もどんどん変わっていくはずです。
私の職場を見渡しても、バリバリ仕事をこなす人の大半は、圧倒的な自立心、本書でいうところの、起業家マインドをお持ちであると伺えます。
一方、会社に依存しているような社員もいるというのが実態です。
あなたは、「起業家」マインドを持って働きますか。それとも、会社に依存して働きますか。
意識の高いビジネスマンであれば、答えは明確なはずです。
本書は、プロ意識を持って働くためのやり方・考え方について学べます。
以下、タメになった部分をピックアップします。
・常に事業の収益を念頭に置き、公私混同せず、会社の金を自分の金を使う時と同じように考えられるか、成果を上げることにエネルギーを注げるか。そうすると、自分の果たす役割や、やっている仕事の意義も見出しやすくなる(P34)
・企業で働くことの最大のメリットの一つは、豊富な会社のリソース(ヒト・モノ・カネ、ブランド)を使えるということだ。企業で勤めているからには、それを使い倒さない手はない(P98)
・ひとつ確実にいえることは、リスクをとって難易度の高い仕事をやらない限りは、飛躍的な成長はないということだけだ(P132)
・新聞記事、TVニュースなど、人ごとだと思わずに、自分の身に置き換えて考えるクセをつける(P180)