「あなたはビジネスで成功したいですか。それとも人生で成功したいですか」
この質問を出されたらあなたはどう答えますか。
本書は、24歳で中古車屋を経営している主人公泉卓也が経営がうまく乗らない中、成功法則本と出会い、本に書かれている内容を実践していきます。
そして、お金持ちのビジネス起業家と知り合い、のちにメンター(師匠)となりビジネスと人生における成功の教訓を教わっていくビジネス小説になります。
本書では、人生の成功について何かを考える際に非常に勉強になります。
私が本書で学んだ人生での成功とは、
「常に学び続けること」
主人公は、メンター(師匠)から10人の経営者にインタビューしに行ってくるよう課題を出されます。
インタビューした経営者はそれぞれ独自の成功哲学を持っていますが、共通しているのはどんなことにも貪欲に学び続けているということです。
仕事だけに限らずあらゆる分野において、学びをやめる人と続けている人とでは、その差にとてつもない開きがあるのです。
また、成功する人生全体のバランスとして重要なのは、以下の4つの領域であると説明しています。
『経済』『健康』『愛情』『精神』
どれか1つが優れていれば良いとうものでなく、4つはすべて関連付けされていると説明しています。
例えば、お金がないと栄養のある食事が出来ず健康に影響し、健康状態が悪いと精神的に落ち着かずストレスを多く抱えるなど、4つのバランスが重要ということです。
私が本書を読んで勉強になったことを紹介します。
「相手の立場で考えること」
儲けるためには、この視点は大切です。
物を売るにしても、何か作るにしても、それを求めている人がいるからその行動があるわけです。ですから、相手の意図しない行為をしてしまったら、せっかくの頑張りも台無しということです。
そのためには、いま自分がやっていることが相手にとってどんな利点があるか、良さがあるかしっかり考える必要があると感じています。
一見当たり前なことですが、振り返ってみるとなおざりになっているケースが多いと思います。
また、この行いは仕事だけに限らず、友人と遊ぶ時や恋人とのデート、家族との時間などさまざまな場面で応用していけばより力がつくと思います。
「人生は自分が考えたとおりになる」
主人公は、経営者10人のインタビューに加えて、路上生活者とのインタビューも強いられます。
そこでは、考え方や話す内容について、稼いでいる経営者達との決定的な違いがあったことに気づきます。
それは、セルフイメージの違いです。
成功者もそうでない人も、力の差は紙一重です。
自分の可能性は、セルフイメージの考え方で大きく変わるのです。
私自身、生産性のないマイナス発言は避け、何ができるか、可能かというところに焦点を合わせる癖をつけるようにしています。
「憧れの人、成功者の真似をする」
自分の目指したい分野ですでに成功している人を見つけ、その人の良いところを徹底的に真似していく必要があるということです。
また、人生全体のバランスを取るために1人だと偏ってしまうと感じるならば、各分野で憧れの人を見つけてそれぞれ良いと思ったところを参考にするのも良いと思います。
そして、1番心に残ったセリフは以下です。
「出来事の意味はいつもすぐ分かるというわけではないんだ。」(引用)
現在嫌なことがあったり、面白くないことがあるとどうしても悲観的に捉えてしまうものですが、それらを「この出来事はこの先必要な事なんだ」と捉え方を変えると、今後の姿勢もがらっと変わることでしょう。
内容は起業ベースではありますが、成功に必要なマインドセットはサラリーマンでもあてはまる内容です。
目標を持って成功したい方には、本書はやる気とヒントを与えてくれますので、絶対オススメです。
以下、ためになった部分をピックアップします。
ビジネスの成功だけでは幸せになることはできない。それどころか、ビジネスの成功を手に入れることだけに集中してしまうと、とても不幸な人生になる。世の中にはビジネスで成功しても人生で失敗している人がたくさんいる(P31)
成功とは学びの過程。学ぶということは素直に受け入れるということ(P33)
考えがあって、次に言葉になって、行動になる(P66)
とりあえず成功者の行動の真似をしてごらん。自分が成功者だと思えなくても、成功者だったらこうするだろうと思う行動を取ればいい(P69)
不労所得を手に入れるルール。それは〝投資が先で消費が後〟というルールに従うこと(P87)
(現在が辛い状況にいる場合)
将来成功するために今の苦しい経験をしているんだ。しかしそれは順調に事が進んでいる証拠だ。今、苦しい思いをしているのは、将来君と同じ苦しい思いをしている人に出会った時に彼らを助けるため(P94)
人からどう思われるかとかいうことは幸せとは関係ない(P132)
成功者としてふさわしい考え方と行動を取れば、成功を体験する(P284)