「なぜ〝考える〟ことが必要なのか。それは、自分が生き延びるために必要だからだ。…..
〝考える訓練〟を重ねていれば、あなたという個人がより幸せに生きられる。自分以上に自分のことをちゃんと考えてくれる人は、ほかにいない。」(引用)
ひと昔前はいかに知識を持っているかがビジネスにおいて希少価値でした。
現在は、インターネットでいくらでも情報を集めることができ知識は従来ほど価値を持たず、スピーディーさやオリジナリティ(付加価値)がビジネスを行っていく上で求められる要素ではないでしょうか。
これらをふまえて考えるスキルが身につけば、人の指示や意見にまどわされず、主体的に生きる力が身につくと本書では説明しています。
考える訓練を養う場としては、日常生活でも実施することができます。
1日の生活の中でも行動を選択する機会は数え切れないくらいありますので、気づいた時にちょっとだけなぜこの選択をしたかと考える習慣をつければ、「考える力」が重ねられるということです。
例えば、私は仕事後に、翌日のプレゼン準備のためにカフェで1時間ほど時間を取ろうと思いました。
選んだカフェはいつもとは違う割と落ち着くカフェを選びました。
なぜそこを選んだと考えた時に、
いつもと違うところが良い
⬇︎
安いカフェは人が多くうるさくて集中出来ない
⬇︎
明日大事なプレゼンがあるので何としても片付けたい
⬇︎
結果、値段は多少高くても落ち着いて仕事が捗るところが良いという考えが今回の選択の最優先ポイントとなったことが改めて実感しました。
考える習慣における日常での小さな積み重ねが、考える筋力を養わせていきます。
このように、日常生活は考える訓練における絶好のトレーニング場になると本書で説明しています。
考える上で、論理的に伝えるために役立つ手法として、本書では以下を上げております。
「I」Issue(問題点、課題)
「R」Rule(規則)
「A」Application(あてはめること)
「C」Conclusion(結論)
(P88)
この順序で当てはめていけば、上司への報告やお客様対応、資料作成などにおいて深みを持った考えを持つことが出来るので、非常に役立つでしょう。
本書は考える訓練を養うための本であるため、どんな方でも非常に勉強になると思います。
以下、私が参考になったところをピックアップします。
「考える訓練」を重ねていれば、あなたという個人がより幸せに生きられる。自分以上に自分のことをちゃんと考えてくれる人は、ほかにいない(P7)
世の中にはひとつの考えだけでなく、別の考えや立場や見方がある。だから、それぞれ立場が違うものを二種類以上見て、自分であれこれ比べながら判断するのだ。(P22)
対象を比較して、相違点と共通点を見いだし、それをもとにして自分なりの答えをつくり出す。(P33)
行動を選択する機会は数えきれないほどあるので、気づいたときにそのつどちょっとだけ考える習慣にしておけば、「考える訓練」はおそろしく重ねられるはずだ(P49)
「So What」(=だから何なのか)と「Why so」(=なぜそうなのか)を書いてみる(P97)
「何でも楽しむ姿勢」も集中力を鍛えるには役立つ。どんなことにも楽しみを見つけようと一生懸命見たり、聞いたりしていると、自然に集中力が鍛えられる。(P128)