「わかる」とはどういうことか。
通常私たちは、物事や事象に対して理解したと感じた時に「わかる」という認識になると思います。
「いまの社会にうつすと、「わかる」ということを巡っては現在ふたつの大きな流れがあることが見えてきます。
ひとつは、「もっとわかりやすく」という欲求の高まり ….. もうひとつは、「わかる」人に対する需要の高まり」(引用)
物を作ったり、企画を提案したり、新しいことを発想したりする上で、全て共通しているのは人間の頭で構造されて出来上がっていくということです。
それには、「しっかりと理解する」ための「わかる」ことが必要だと本書では説明しています。
本書では、「わかるようになる」ための仕組みとノウハウについて説明しています。
内容は、以下の3つの構成から成り立っています。
第1章 「わかる」とは何か
第2章 自分の活動の中に「わかる」を取り込む
→どのように活用したら良いか
第3章 「わかる」の積極的活用
→ノウハウの紹介
勉強にしても仕事の業務内容や稼ぐための仕組み作りなど、どの場面にもきちんと概念を押さえて理解しない限り結果は出て来ません。
それには、理解するテンプレートを構築する必要があると本書では伝えています。
テンプレートを作るためには、まずは暗記→全体を見る→どういうメカニズムかを把握することが大切になります。
テンプレートを作る上での良いことは、
考え方のルートが、いつも決まったパターンになると突発的な問題やイレギュラーに遭遇した場合対処できなくなりますが、日頃から色んなルートを自分の頭で探し出す経験をしている人は、このような状況でも柔軟に対処できることです。
本書で紹介されている内容は、仕事においてイチから戦略立てて企画を練る場面、プレゼンで分かりやすく説明したい場面、ビジネスで稼ぐ方法を構築したい場合等において役に立つ考え方のヒントが学べます。
以下、参考になった部分をピックアップします。
現代社会で本当に必要とされていることは、与えられた課題を解決する「課題解決」ではなく、事象を観察して何が問題なのかを決める「課題設定」です。課題解決と課題設定の違いは、「HOW」と「WHAT」のちがいといってもいいでしょう。そしていまは何よりも「WHAT」が社会で必要とされる時代なのです。(P90)
創造のために必要なのは、まず自分で体感することだということを述べていますが、その体感もさらに数学の裏付けがあると、より一層本人の頭の中にその出来事が強くインプットされ、なおかつ別の場面でも応用がきくものになるのではないかと考えています。(P108)
自分で立案しない、課題を設定しないというのは、じつはリスクの伴う賭けを一切しないし、責任ある行動を放棄するというのとほぼ同義です。これでは自分の力で新しいものを生み出すこともできません。(P125)