「最初に、私はロジカルシンキング(論理的思考)が大好きな人間ではありません。…..
それなのに、なぜマッキンゼーという、世間のイメージではロジカルシンキングの権化のような場所で修業をして、コンサルタント、エグゼクティブ・コーチとしてロジカルシンキングとは切っても切れない仕事をしているのか。
その理由は、マッキンゼーで体験したロジカルシンキングがすごくクリエイティブなものだったからだと思っています。」(引用)
ロジカルシンキングができる人と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。
きっと、中身が理路整然としており、筋の通った考えや伝え方ができる人など固いイメージを持つ方が多いと思います。
本書ではロジカルシンキングの鍛え方について身近な例も踏まえながら、以下の構成でわかりやすく解説しています。
第1講義 論理思考は難しくない! ロジシンの基礎講義
第2講義 クリティカルに考える 考えを深くするコツ
第3講義 ロジカルに展開する わかりやすく伝える方法
第4講義 クリティカルに発想する それ、いいね
第5講義 クリシン+ロジシンで独創的な飛躍をする
ロジカルシンキングを身につけることで、「小難しい」「とっつきにくい」人になるのではなく、むしろ納得のいくわかりやすい方法で説明できる好感度の高い存在になれると本書では伝えています。
ロジカルシンキングについて、以下のステップで考えれば、いたってシンプルで入り込みやすいです。
Step 1 前提を自分でちゃんと確認する(前提ルール)
Step2 深く根拠を調べて伝える(調査観察)
Step3 自分だけの深い意見を持つ(結論)
たとえば、以下のような場合は、
Step1 →早起きすると仕事の能率が上がる
Step2 →人は起きてから3時間後に脳が働く。
朝は夜に比べて頭が冴えている。
Step3 →朝からクリエイティブな仕事をする必要がある。
と自分なりに整理することが出来ます。
ちょっとした身近な日常を例にとっても当てはめることが出来ます。
ポイントは浅い考えのままでいないこと。(ニュースや人の意見を鵜呑みにしない。事実なのか意見なのか分けて考える等)
この、ステップを意識的に付けていけば論理思考力が付いていくでしょう。
本書ではこれらを用いたさまざまな思考パターンを紹介しています。
本書は、これからロジカルシンキングについて学びたい人、社会人になって間もない人におススメです。
ロジカルシンキングを身につけて一目置かれる存在になってはいかがでしょうか。
※よりロジカルシンキングについて学びたい人は、本書を入門とし、より専門書へ移っていくと、さまざまなフレームワークも学べるのでオススメだと思います。
ロジカル系のおすすめ本はまた別途紹介していきます。
以下、勉強になった部分をピックアップします。
「論理思考」をするときの思考作業で、まず最初のステップとなるのが、自分の「ひらめき」や「直感」、あるいは「これが問題だ」「これをやればいい」と思いついたことに対して、「それは本当?だからなに?」と自分でツッコミを入れることです。(P64)
自分がやっていること、これからやろうとしていることは、そもそも「なんのためなのか」という目的を常に意識する。(P74)
ビジネスで必要とされる会話というのは、基本的につぎの4つの要素を満たすことで成り立つのです。
「なんの話なのか(テーマ・論点)」
「なにを言いたいのか(結論・趣旨)」
「そう言える理由はなにか(根拠)」
「なにをしなければならないのか(行動)」
(P102)
世の中で何かが流行っている【複数の事実・状況】があるとしたら、そこにはなにか類似性があるのではないかと【類似性の調査観察】をする意識を常に持っておくのです(P133)