問題解決・ロジカルシンキング

コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法

投稿日:2020-06-01 更新日:

「問題解決請負人」から「機会発見請負人」へ

本書は、今後コンサルティングについて発展させていくための思考法について紹介しています。
そのためには、従来行ってきた「問題解決請負人」から「機会発見請負人」へ変えていく必要があります。
問題発見請負人」とは、前半に出てくる論理的思考やフレームワーク、
機会発見請負人」とは、後半に書かれているシステム思考や非線形思考、そしてAIにも劣らない人間力を表しています。

世には多くのコンサルタントが書いたロジカル本が出版されていますが、その多くは2つの会社の出身者が大半を占めます。
それは、「マッキンゼー&カンパニー(マッキンゼー)」と「ボストンコンサルティンググループ(ボスコン)」。
両社を経験した著者からすると、この2社では全くの違いがあるそうです。
問題をひとつずつクライアントに合わせて解いていくのが「ボスコン流」、
誰がやっても同じ型にはめていくのが「マッキンゼー流」というように、コンサルティング業務といってもやり方は千差万別のようです。
本書では、この2社で用いる思考法(問題解決請負人)を紹介し、さらにコンサルを超える思考法(機会発見請負人)について紹介しています。

問題解決は必須のスキルです。
仕事は、答えがないことがほとんどです。
それに対しどう課題を捉え、ストーリー立てし納得できる答えを作っていくかが重要です。
毎日同じ営業回りをする、同じデスクワークを実施しているだけでは、問題解決スキルは身につきません。

本書で勉強になり、実践している部分を紹介します。
「課題設定力」(問題解決請負人な要素)
問題解決は次の順で行われます。
ステップ1問題を定義する

ステップ2問題を構造化する
ステップ3優先度をつける
ステップ4分析方法を設計する
ステップ5分析を実施する
ステップ6発見内容を統合する
ステップ7提言する
(引用)
このうち、最も肝心なのが、正しい課題設定をすること。すなわち、ステップ1と2が重要になります。ここがぶれてしまうとステップ3以降の作業が無駄になってしまいます。
ステップ1と2のやり方を上げてみようと思います。
たとえば、採用難という問題を定義したとします。その場合、どこに問題が発生しているかプロセスを見て問題を把握し、然るべき対策を行なっていく必要があります。
①応募が来ないのか→募集媒体を変える
②応募したのに面接に来ないのか→応募から面接までの期間を短くする
③面接をした結果、不採用が多いのか→採用基準を緩和させる
④採用しても入社キャンセルが多いのか→採用連絡を全て電話で行い、入社前の面談を実施する など

このように問題を定義し、どこに問題があるのか構造化していきます。

ここで大事なのは、何でもかんでも要素を探すのは膨大な時間がかかるため、初めからこういうことでないかと仮説を立てて作ってしまうことです。
そして、問題がわかったら、
「WHY NOT YET?」
なぜまだそうなってないのかを、1度考えることです。この部分が重要です。

「コンサルを超える技」(機会発見請負人の要素)
コンサルの技や限界を超えたスキルとして、「洞察力、共感力、人間力」を上げています。
特に大切だと思うのは「人間力
フレームワーク、ルール、ストーリー立てと必要な要素が揃ったら、
あとは、自分軸をしっかり持っているか(出来事に自分なりに解釈し意味合いを持てるか)と、それらを実行するための強いパッション(情熱)を持っているかが必要な要素になります。
そのために、誰でもすぐできることしては、ビジネス書を一冊読み、そこから自分なりに疑問を見つけて、本書の枠を活用しながら考えてみると良いです。
自分の中のスコープが広がり、考える枠が大きくなっていくでしょう。

仕事で問題が山積み、たくさん業務を抱えている人はもちろん、今後のビジネス変化に対応できるスキルを身につけたい人は本書は勉強になります。

以下、ためになった部分をピックアップします。

・問題は、すべての要素のなかから見つけるものではなく、はじめからこういうことじゃないかという仮説を持って見にいくものだ(P57)
・疑い深くなること。表面的に課題だ、問題だ、と騒いでいることに対して、疑いを持つことだ(P80)
・コンサルはみな、世の中を大胆に切ってみせることが多いので、気をつけたほうがいい。話を聞きながら、「この人は、どういう軸で世の中を切っているのか」と、一歩引いて、頭の中の構造をチェックしてみることをお勧めする(P266)
・全体を見ないで、ひとつのことだけを解決の糸口にしてしまうと、そこからほころびが生じて、すべてが崩壊してしまうこともある。これが、要素還元的問題解決の限界だ(P377)
いいコンサルになるための条件
・常識にとらわれず、自分で考える力のあること
・自分とはまったく異なる境遇の人に対しても、相手の立場を疑似体験し、相手の気持ちになることができること
・ロボットではないこと。血の通った人間としての魅力があること (P437)

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