「これからの数十年にわたって、知識労働者として活躍する人としない人、知識経済において繁栄する組織としない組織の差は歴然となる。まさに本書は、読者の方々が、成果を上げ、貢献し、自己実現していくことを目的としている」(引用)
ピーター・ドラッガーは世界的に有名な経営哲学者になります。
「もしドラ」として映画化され話題になりましたので、知っている方も多いと思います。
ピーター・ドラッガーの書は複数読んでますが、その中で本書が1番オススメと感じてます。
本書は、これから知識労働者として高い生産性を上げて(プロフェッショナル)いくためには、どんなことに選択・集中していくべきかについて説明しています。
主には、個人として身につけるべきスキルについて具体的に書かれています。
以下、仕事で成果を出すために、私が勉強になったポイントを紹介します。
・「貢献に焦点を合わせる」
成果を上げるためには貢献に焦点を合わせる必要があります。
目先の業務に追われるばかり、組織のどんなところに貢献しているかがずれてしまうと、大きな成果を上げることが難しくなります。
貢献に焦点を合わせると、組織全体の方向性も見やすくなります。
・「自分の強みを知る」
弱い部分の克服より、強い部分を活かしていく方が組織として効果が大きいということです。
そして、自分の強みは何かを自分自身でマネジメントしていく必要があります。
強みを知る方法としてオススメしているのが、フィードバック分析です。
することを決め、それに期待することを書き留め、半年後や1年後に、期待と実際の結果を照合するというものです。
これらを繰り返すと自身の強みがわかってきます。
・「時間を管理」
時間管理の基本は、何に時間がとられているか明らかにすることです。
そして、その中で生産性が低いものや不要なものを明らかにしていくことです。
そのためには、どんなことに時間を割いているか記録していく必要があります。
時間を効果的に使うには、何をするかより何をやめるかが重要になります。
これは、私も仕事で実践しており、新しい業務が出た場合は、はじめに何を部下にまかせるかを考え、より自分の時間をどう捻出していくか練ることが、時間管理をするリーダーやマナージャーには必要な要素と実感しています。
・「リーダーシップ」
リーダーシップの本質は、人前で抜本的なアイデアを明言したり、威勢を奮ってみんなをまとめることなどではなく、組織の使命を理解して責任を持って遂行していくことです。
そこには、部下の強みを上手に活かして組織として最大効果を発揮できる人物が望ましいといえます。
個人の能力がいくら高くてもリーダーとしては務まりません。
ビジネスマンの方は全員勉強になる本です。
プロのビジネスマンとして成長していきたい方は、本書を読んでプロフェッショナルマインドをつけてほしいです。
以下、タメになった部分をピックアップします。
・努力を続けることこそ、老いることなく成熟するコツである(P108)
・自らが行うべき仕事を委譲するのではなく、まさに自らが行うべき仕事に取り組むために、人にできることを任せることは、成果をあげるうえで必要なことである(P128)
・利用できるかぎりのあらゆる強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを総動員しなければならない。強みこそが機会である(P189)
・日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行うよう自らを駆り立てる必要がある。(P231)