あなたは、どんな目的でメモをしますか。
・忘れないように記録として
・頭の整理として
など、インプットをメインにメモを取る方が多いのではないでしょうか。
私もメモを取る目的の大半は、仕事をするときの漏れがないように記録用としての活用することが多いです。
しかし、本書ではメモはそれだけでなく、自分のアイディアをアウトプットすることで、知的生産性が増していくものと伝えています。
そのやり方は、「ファクト→抽象→転用」。
ノート一面を見開きで使い、
左側にファクト(記録・インプット)、
右側には、ファクトの内容を抽象化させたもの、さらにその右には抽象化した内容の気づきを書いていきます。
普段からこのようなメモをとることで、知的生産力が高まり、ふとしたときのアイディアが出やすくなるということです。
※詳しくは、本書のP44〜45に著者の実際書いてるの例があり参考になります。
これは、脳の構造上、左脳は事実など論理を司る脳、右脳はイメージなど感情を司る脳の原理に沿ったレイアウトにすることで、よりアイディアを生みやすくするためのものです。
これらをより効果を上げるために、メモをとる上での聴き方やノートの表現方法など、具体的なやり方が紹介されています。
知的生産性を高めるメモにおいて、参考になったところ2点紹介します。
「どんな?なに?を意識し抽象化する」
気になるニュース、トピックがありましたら、その情報から、「ここから他にあてはまることがないか」「これに至る背景は何か」「これの特徴は何か」など、事実から気づきに応用するための思考を常に持っている必要があります。
これら思考の習慣をつけることで、情報の分類や関連づけの整理もできると感じています。
「刺さる言葉をストックする」
インパクトのある言葉を引き出しやすくするために、刺さる言葉を常に書き留めておく必要があります。
そのために、普段からテレビや雑誌、ニュース・広告などで自分が心に刺さった言葉があればメモをしておくようにしています
メモをインプットだけでなく、よりアウトプットとして活用するべきだなと感じた本でした。
メモを活用して知的生産性を高めたい方には、オススメです。
以下、ためになった部分をピックアップします。
・クリエイティブで新たな知的生産につながる思考や、自分にしか思いつかないような代替不可能性の高い思考。これら価値のある本質的思考に1秒でも多く時間を割くために、メモをしているのです(P22)
・最初は、「どれくらいメモするか」「どのようにメモするか」というHOW論よりも、「すべてメモしてやる!」というモードでとり切ることのほうが大切です(P30)
・一番重要なのは、抽象化する際の「問い」です。自分に、「WHAT?」を投げかけるのか、「HOW?」を投げかけるのか、「WHY?」を投げかけるのか。シンプルですが、抽象化のコツをつかむ上で、これがとても重要です(P75)
・せっかく言語化をするのなら、なるべく、インパクトのある言葉を生み出したいと思うはずです。この引き出しを増やすにはどうすればいいのでしょうか。それには、単純に「自分の感性に引っかかる言葉」を一つでも多く書き留めておくことをお勧めします(P107)
・もともと極めて普通の人間である僕が、なぜここまで狂気的な分量のメモをとることができたのか。僕にとってメモをとることは、もはや「努力」ではなく、「習慣」だからです。
(中略)
習慣化できていれば、むしろ「やらないと不安になる」のです。よって、「努力から習慣へ」という意識を持つことが大切なのです(P184)