マーケティング

使える弁証法

「どうすれば、未来が見えるのか」(引用)

本書は、未来の予見方法について書かれています。
未来予測は特別な調査や分析は必要としません。
キーワードは「哲学的思索」になります。
材料としては、ときおり目に入る新聞や雑誌記事、書店での本やテレビ番組のみで、あとは哲学的思索によって、未来を予見しているとのことです。

未来予見として大事なのが、「森全体を見る」こと。

詳細な分析思考に陥ると、木ばかりに目を奪われ、森全体が見えなくなると説明しています。
この「森全体を見る」ために最も役立つ方法が本書のタイトルである「弁証法」になります。
「弁証法とは」→ 世界や事物の変化や発展の過程を本質的に理解するための方法、法則
(Wikipedia)
本書はこの「弁証法」の身に付け方について紹介しています。
まず、「弁証法」の法則としてあるのが、
「螺旋的発展」の法則です。
「世の中のすべての物事の進歩や発展は、右肩上がりに一直線に進歩・発展していくのではない。あたかも螺旋階段を登るようにして進歩・発展していく」(引用)
螺旋階段を想像してみると、上から見るのと横から見るのとでは、視点が違います。
横から見ると高い位置へ進んでいます。一方で縦から見ると、先ほど居た場所に戻っているように見えます。
これを合わせて螺旋階段では、「進歩・発展」と「復活・復古」が同時に起こっていると説明しています。
この螺旋階段の現象が世の中ではたくさん見受けられるとのことです。
身近な例を上げて考えてみると、
・LINE
個人間でのやりとりは、はるか昔は手紙が主流でした。それがネット革命により携帯電話の電子メールが普及され、電話とメールとさらにグループ会話も合わさったLINEが主流となり、コミュニケーションのサービスが進化しました。
・クラウドファンディング
かつて募金はお店や施設など限定されたものでした。
それが、ネットを通じて不特定多数から容易に資金を供給できるようになりました。
ボランティア活動が形を変えて進化してきました。
このように身近な事例をヒントに、「進歩・発展」、「復活・復古」を考えていくと、未来予見力が高まってくるでしょう。
特に「便利になった懐かしいもの」という視点を持つことが重要であるということです。
さらに興味深い要素として、進歩しても懐かしいものは無くならないという点です。
これは、いくらLINEが進化して主流となっても、手紙という行為はなくなりません。
今でも本屋などには多種多様な封筒や手紙が売っています。
「〝螺旋的発展〟を目撃したいのならば、申し上げることは、ただ一つ。
書を捨てよ。街に出よ」(引用)
ぜひ、世の中の変化そして未来予見をしたいのであれば街中でタウンウォッチングすることをオススメします。(もちろん書は大切ですが)
未来予見のマーケティング能力を高める本として非常に勉強になりますので、オススメです。
以下、タメになった部分をピックアップします。
・必ず、一段、登っている。
必ず、何かが、進歩・発展している。
そのことを、理解しておかなければならないのです。そして、
何が、一段、登ったのか。
何がら進歩・発展したのか。(P37)
・「螺旋的発展」においては、螺旋階段を回って、ただ、元に戻ってくるわけではない。元に戻ったとき、必ず、一段、高い位置に登っている。必ず、何かが進歩・発展している。(P50)
・「質」が増大し、一定の水準を超えると、「質」の変化が起こる(P132)
・弁証法においては、対立しら争うかに見える二つのものが、ある意味で互いに相手を内包していき、結果として、両者が「統合」されていくのです(P150)

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