本書は、以前書いた「仮説思考」の著者になります。
それに対して、「論点思考」は、
問題が間違ったものであると、いくら正しい答えを導こうとも、ゴールにたどりつくは出来ないままです。
論点思考のステップは大きく以下4つになります。
経営陣はAという論点を持ってても、中間管理職や担当者によっては持っている論点が違うということは多々あります。
また、仕事に対して成功体験が少ないと、何をすればベストか分からず非効率な時間を費やすことが多いと思います。
そして、論点思考を上手に操るためには、経験が大きく影響します。
要は、頭で覚えるだけではダメで、こればかりは実業務で意識し経験値を上げていかないと培うことは難しいようです。
机上論とはちがい、ありとあらゆるビジネスの場面で良い問題を設定できるようになるには、それなりの失敗を経験し、試行錯誤しながら見つけていくのが1番の近道ですね。
ただし、そのような考えを若いうちから意識してやっていくと、数年後に大きな開きとなっていくでしょう。
論点を持って問題解決力を上げたい方はもちろん、仕事で頭の整理がつかない方、ロジカルに仕事を組み立てたい方なども、本書は勉強になりますので、ぜひ読んでみることをオススメします。
以下、タメになった部分をピックアップします。
・問題解決力というと、すでにある問題をいかに解決するかばかりが注目される。でも実際には最初の問題設定がうまいから、鮮やかに解決できる。勝負は、論点思考の巧拙で決まっているのである(P32)
・上司からいわれたとおりの仕事をやったのに、それを提出するとなぜかあまり評価されなかったという経験があるのではないだろうか。これは論点がずれているせいだ。一方で、上司からいわれたとおりのことをやっていないのに、なぜか上司の満足度が高い、一見要領がいいだけに見える人間が、実は論点をきちんと押さえているものだ(P38)