問題解決・ロジカルシンキング

ゼロベース思考

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世の中には複雑な事象や無理難題なことが数多く散見されます。

ビジネスの世界でも「こんなこと解決できるわけない」ということもたくさんあるでしょう。本書ではそうした問題において先入観を捨てて、ゼロベース思考で進めていく方法を紹介しています。

ゼロベースで考える人のことを「フリーク」(常識の枠に収まらない人、既存の慣習にとらわれない人)と呼んでいます。

フリークの考えが出来れば、柔軟な思考を持ち大勢の人が無理だと思っていた難題もあっさりクリアすることが可能です。

ゼロベースで考えていく上で鍵となるのが、
問いの設定です。
仕事でも私生活での問題でも目についた表面的な部分の解決に目が向けがちです。
ただし、その問いが解決するために本当に正しい問いか見定める必要があります。
なぜなら、たいていは都合の良い部分だけの問題をクローズアップさせて解決に進む傾向が多いからです。

本書の例で紹介している小林尊さんの大食い戦略はとても面白かったです。
(私もこの方が優勝した時の早食い選手権をテレビで観てましたが、当時ものすごい華奢な体格で他を凌ぐ早食いぶりには驚愕しました)

早食い選手権で勝つためには、
通常だと「たくさん食べるにはどうする?」といった思考で練習をしていくのが普通です。
しかし、小林さんはそこではなく、
食べ物を食べやすくするにはどうする?」という問いを持って日々練習と実験を重ねていきました。
こうして、見事それまでの世界記録を大幅に上回りチャンピオンに君臨することができました。

従来当然とされていたゲームのルールを変えたからこそ、なし得た偉業です。
これこそ、先入観を持たないゼロベース思考のヒントだなと実感しました。

考え方って大事だなーとつくづく実感する本です。
どうしても私たちは、これまで培ってきた経験を頼りに行動をしていきますが、それだけでは落とし穴にはまりいつまで経っても突破口が開けない危険性があります。

私も仕事で難しい局面に立たされた時は、一旦冷静になって「この問いは本当に正しいのか」とゼロから振り返るようにしています。

固定観念を捨てて柔軟な思考、問題解決思考を持ちたい方は、本書でヒントが得られるでしょう。

以下、タメになった部分をピックアップします。
・何かを学ぶためのカギは、フィードバックにある。ある行動の結果を参考にして、次の行動を修正するプロセスを経なければ、何も学べない(P52)

・どんな問題を解決しようとするときでも、たまたま目についた気になる部分だけにとりくんでいないかどうか、気をつけよう。時間と資源を使い果たしてしまう前に、問題を正しくとらえること、いっそ「正しくとらえ直すこと」が何より肝心だ(P74)

・一流のアスリートでも「だまし」によって成績を伸ばせることが、最近の研究でわかっている。ある実績で、自転車選手に訓練用のサイクリングマシンを全速力で4000メートル漕いでもらった。それから時間をおいてもう一度同じことをくり返したが、このときは一度目のタイムトライアルで自分がペダルを漕いでいる映像を見ながらやってもらった(P89)

・ワインの目隠しテイスティング、ホットドッグの早食い、潰瘍の原因解明。それは、みんなが学びながら楽しんでいたってこと。フリークは楽しいことが大好きだ。これも、子どもみたいに考えることのメリットだ(P129)

・平均的に見て仕事や恋愛関係やプロジェクトをやめたほうが幸せになることが、決定的に証明されたと言えるだろうか?
いや、全然。とはいえ、やめるとみじめになることを示すようなデータと得られなかった。今度厳しい選択を迫られたときは、このことを思い出してほしい。あるいはたんにコインを投げてもいい(P264)


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