「問題解決請負人」から「機会発見請負人」へ
「問題発見請負人」とは、前半に出てくる論理的思考やフレームワーク、
「機会発見請負人」とは、後半に書かれているシステム思考や非線形思考、そしてAIにも劣らない人間力を表しています。
世には多くのコンサルタントが書いたロジカル本が出版されていますが、その多くは2つの会社の出身者が大半を占めます。
それは、「マッキンゼー&カンパニー(マッキンゼー)」と「ボストンコンサルティンググループ(ボスコン)」。
両社を経験した著者からすると、この2社では全くの違いがあるそうです。
問題をひとつずつクライアントに合わせて解いていくのが「ボスコン流」、
誰がやっても同じ型にはめていくのが「マッキンゼー流」というように、コンサルティング業務といってもやり方は千差万別のようです。
本書では、この2社で用いる思考法(問題解決請負人)を紹介し、さらにコンサルを超える思考法(機会発見請負人)について紹介しています。
問題解決は必須のスキルです。
仕事は、答えがないことがほとんどです。
それに対しどう課題を捉え、ストーリー立てし納得できる答えを作っていくかが重要です。
毎日同じ営業回りをする、同じデスクワークを実施しているだけでは、問題解決スキルは身につきません。
本書で勉強になり、実践している部分を紹介します。
「課題設定力」(問題解決請負人な要素)
問題解決は次の順で行われます。
ステップ1問題を定義する
たとえば、採用難という問題を定義したとします。その場合、どこに問題が発生しているかプロセスを見て問題を把握し、然るべき対策を行なっていく必要があります。
このように問題を定義し、どこに問題があるのか構造化していきます。
ここで大事なのは、何でもかんでも要素を探すのは膨大な時間がかかるため、初めからこういうことでないかと仮説を立てて作ってしまうことです。
そして、問題がわかったら、
「WHY NOT YET?」
なぜまだそうなってないのかを、1度考えることです。この部分が重要です。
「コンサルを超える技」(機会発見請負人の要素)
コンサルの技や限界を超えたスキルとして、「洞察力、共感力、人間力」を上げています。
特に大切だと思うのは「人間力」
フレームワーク、ルール、ストーリー立てと必要な要素が揃ったら、
あとは、自分軸をしっかり持っているか(出来事に自分なりに解釈し意味合いを持てるか)と、それらを実行するための強いパッション(情熱)を持っているかが必要な要素になります。
そのために、誰でもすぐできることしては、ビジネス書を一冊読み、そこから自分なりに疑問を見つけて、本書の枠を活用しながら考えてみると良いです。
自分の中のスコープが広がり、考える枠が大きくなっていくでしょう。
仕事で問題が山積み、たくさん業務を抱えている人はもちろん、今後のビジネス変化に対応できるスキルを身につけたい人は本書は勉強になります。
以下、ためになった部分をピックアップします。