前回はプレゼンテーション上達の極意としてWHY思考(目的・ゴール)をお伝えしました。
次はWHAT思考について
分かりやすく紹介します。
ここはストーリー展開の部分です。
もっと言うと、
お話しする内容を作っていくところです。
そこで、プレゼンストーリーをより上手く運ぶために、押さえておきたい大事な要素は以下の3つになります。
かならず頭に焼き付けてください。
信頼性
プレゼン者の人物や発言内容に信頼が持てるか。
たとえば、権威者や有名人のお話しはその人というだけで説得力がある。
合理性
論理的で納得ある説明になっているか。
たとえば、説明が理路整然として分かりやすい・ストーリーが順序立てられているものは分かりやすく共感を得られやすい。
感情
興味や面白さ、感情的になる要素があるか。
たとえば、画像や音楽などうまくミックスされているプレゼンは思わず感情移入しやすい。
この3つを使いこなしていくことです。
3つをベースに
クオリティの高いプレゼンストーリーにするための方法をお伝えします。
Contents [非表示]
現状・事実を伝える
一方的でひとりよがりな説明では、
相手のハートを押さえることは難しいです。
冒頭部分で、
説明の背景や意図、事実を正確にお話し、この人のお話なら信用できると思わせることが大事な要素です。
たとえば
・新規ユーザーへ商品説明するときは、
企業実績や商品の活用事例、自身のプロフィールなどを説明する
・社内の役員へ新規事業のコンペをするときは、担当でこれまで取り組んできたこと、自分がやってきたこと、これまでの実績や成果を説明する
・直属上長へ商品購入の社内稟議をするときは、自身がなぜこの商品が欲しいか、これまでどんなことをしてきたか事実を伝える
まずは、現状・事実を伝え、
一生懸命さをわかってもらう必要があります。
この部分で、キーパーソンからOKという
信頼をもらう必要があります。
ピラミッド構造で考える
次に合理性の追求です。
ここで押さえる点は、
ピラミッド構造にすることです。
ピラミッド構造については、
前回WHY思考で説明したSO WHYのトップダウンアプローチ
もう1つは、SO WHATから始まるボトムアップアプローチがあります。
トップダウンアプローチ
なぜなぜと掘り下げていき、
最終的に根幹となる答えを見つけていく
アプローチ手法です。
たとえば
問題:売上不振が続く
なぜか
A 営業マンのスキル不足
B 消費者ニーズの変化
C 同業他社の低価格化
Aの要因
A 1 評価制度がないことによるモチベーション低下
A 2 離職増による育成難
A 3 商品大幅改良による知識不足
などどんどん深掘りさせて、
真の答えを見つけていきます。
ボトムアップアプローチ
ある要素からどうなっていくのか、
「事実→解釈→結論」で徐々に答えを見つけていくアプローチ手法です。
たとえば
外が晴れている(事実)
暑い(解釈)
半袖になろう(結論)
という流れで答えを出していきます。
おすすめ思考法
2つとも考えていく際に効果的な思考法を紹介します。
【帰納法】
共通する類似点や普遍的法則を導く思考法。
たとえば、
SNSは20代に人気がある
A 東京では20代に1番人気がある
B 北海道では20代に1番人気がある
C 福岡では20代に1番人気がある
というように、多くを網羅していることを根拠に結論に導かせる方法になります。
【演繹法】
大前提と関連する小前提から結論を出す思考法です。
たとえば、
アメリカ人は英語を話す(大前提)
Aさんはアメリカ人(小前提)
Aさんは英語を話す(結論)
というように、
大前提を肯定させることで
正しい結論を導かせるものになります。
一言
演繹法は普段の仕事の中で筋道立てることは中々難しいです。
こちらは実践して学び直しての繰り返しが必要になります。
ですが、繰り返していくとどんどんスキルは上がっていきますので学ぶ価値ありです。
ピラミッドを作る上では、
帰納法や演繹法がたくさん混在する場合も出てきます。
これらの思考法については、以下の本がすごい勉強になりますよ。
「プロフェッショナル・プレゼンテーション」
「推論の技術」
ピラミッド作成は、実践して学んで実践して、時には指摘を受けての繰り返しです。
まずは慣れることが必要です。
感情を訴求させる
最後の3つめは感情に訴えることです。
感情訴求のおすすめを3つ紹介します。
●恐怖感や切迫感を募る
「これをしないと損する、今動かないと大変なことになる」など、ネガティブ要素を入れて感情を刺激。
●使命感を持たせること
「これは御社でないとできない、君だからおねがいしてる」など、使命感を持たせて行動を促進。
うまくおだたせることが必要ですね。
●相手の興味や関心にふれる
相手の興味があることや好きなことを加えて、最後のひと足を入れる。
事前にキーパーソンの興味や関心を収集しておくと便利ですね。
WHAT思考のまとめ
以上、ストーリーの構成に必要なWHAT思考。
そのポイントは、
- 現状・事実を伝える
- ピラミッド構造で考える
- 感情を訴求させる
になります。
WHY思考を身につけてプレゼン内容に深みを持たせていきましょう。
次回は具体的な資料作成方法について説明します。